福士 恭子 & ペーテル・ルンクヴィスト   デュオ・リサイタル                          Kyoko Fukushi & Peter Lönnqvist       PIANO DUO RECITAL

Aaltomuoto Sarja 「波紋」シリーズ vol.9

2023年6月16日 (金) 五反田文化センター音楽ホール

6月17日 (土) 長野小海町ヤルヴィホール

6月18日(日)河口湖 森の音楽室(山梨)

 

 

 

 

 

 

 

 

ロシアのウクライナ侵攻によりもたらされた、世界平和に対する信頼崩壊の影響は計り知れない。

ロシアと1300キロに渡る国境を接するフィンランドもNATO加盟という選択を余儀なくされ、厳しい状況に立ち向かっている今、フィンランドのピアニスト ペーテル・ルンクヴィストと共に、音楽を通して、平和の意味を考える。

ウクライナ出身の作曲家 ヴァレンティン・シルヴェストロフの『ウクライナへの祈り』を今回、ペーテル・ルンクヴィストが4手連弾用に編曲、世界初演となる。

その後続く作品は、ベルリン在住のフィンランド人作曲家 ユハ・T・コスキネン(愛知県立芸術大学客員教授)の『Hoshi-Mandara』である。天変地異や疫病などの災いを払うとされる、密教の星曼荼羅に由来しており、日本古来の文化に造詣が深いコスキネン氏の世界観が拡がる。第5曲『虚空眼』は福士恭子に献呈された作品である。

東京公演後半に演奏する作品は、ピアニスト・作曲家 オッリ・ムストネンによる『ペタヤヴェシの古い教会』で、2台ピアノ版は日本初演となる。ユネスコ世界遺産であるペタヤヴェシ教会が題材であり、ムストネンの平和への想いがこめられている。

山梨、長野公演後半では、シベリウスによる『カレリア組曲』を演奏する。民族叙事詩『カレワラ』の生地でもあるカレリア地方は、1939冬戦争、1941年継続戦争によってソ連に割譲されており、今なおフィンランド民族の心の故郷とされる。

そして祖国への愛と希望に満ちた『フィンランディア』は、フィンランド人のみならず、世界の人々へ、これからも勇気を与え続けるだろう。

全ての演奏曲に、全世界の平和への祈りを込め、多くの人々と分かち合いたいと強く願う。

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